【読書びとサロン】vol.4 「おとな二人の午後」

タイトル:おとな二人の午後
著者:五木寛之 塩野七生
出版社:角川書店


Google検索画面、「おとなふたりの」と入力する。

すると、

“大人二人乗り自転車”

“大人二人の生活費”

“大人二人の食費”、、、と続く。


そういえば、最近のニュースで “倹約” “プチプラ” のキーワードとともに、将来に備え買い控える人々を特集していたな・・と思いつつ、

そんな時こそ、あえて挙げてみたいコノ一冊。


(経済的にも)優雅な両氏が、ローマを舞台に語り合っている(初版2000年)。

テーマも表現もウィットに富んで、どこを切り取っても実に面白い!

「優雅ねぇ~(こっちはそれどころじゃないわよ!)」と “違和” を感じる部分も多々あるだろう(いや、確実にある)。


がしかし、この “違和” が実はキモ。不快じゃないのですね~。

違和を無意識にも肯定的に受け止めることができ、どんどん心地よくなるから不思議だ。


お洒落のこと、粋と快感、説得とエロス、教育のこと、車のアルコール度数、免疫学と寛容、更年期障害や変な健康法、宗教、政治、芸術、、、

気が向いた時に、気の向いた項を繰って、 ‘おとな’ の会話に加わってみると、

何だかウキッと、♪♫♪がフワッとうかんで、鼻歌なんかハミングしたりして。


おススメの読み方を一つ。

最後尾、「異邦人対談」番外篇の中の「癒しと励ましの文学」をまず読んでみる。

両氏の文学にあらわれるスタンスが語られ、その各々の旋律をベースとすると、会話の肉性感upで楽しめるのではないだろうか。


ちなみに、この本は「家庭画報」の連載「異邦人対談」をまとめたもの。

大反響だったけれど、婦人雑誌では男性諸君が手に取りにくいですものね。


婦人雑誌から飛び抜けた大人の会話。

両氏の口車にのせられて、すっかりその気になり、「大人は楽しいのです♪」とニンマリし合いましょうか(笑)。


読書人:岡村 亜矢子

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