タイトル:おとな二人の午後
著者:五木寛之 塩野七生
出版社:角川書店
Google検索画面、「おとなふたりの」と入力する。
すると、
“大人二人乗り自転車”
“大人二人の生活費”
“大人二人の食費”、、、と続く。
そういえば、最近のニュースで “倹約” “プチプラ” のキーワードとともに、将来に備え買い控える人々を特集していたな・・と思いつつ、
そんな時こそ、あえて挙げてみたいコノ一冊。
(経済的にも)優雅な両氏が、ローマを舞台に語り合っている(初版2000年)。
テーマも表現もウィットに富んで、どこを切り取っても実に面白い!
「優雅ねぇ~(こっちはそれどころじゃないわよ!)」と “違和” を感じる部分も多々あるだろう(いや、確実にある)。
がしかし、この “違和” が実はキモ。不快じゃないのですね~。
違和を無意識にも肯定的に受け止めることができ、どんどん心地よくなるから不思議だ。
お洒落のこと、粋と快感、説得とエロス、教育のこと、車のアルコール度数、免疫学と寛容、更年期障害や変な健康法、宗教、政治、芸術、、、
気が向いた時に、気の向いた項を繰って、 ‘おとな’ の会話に加わってみると、
何だかウキッと、♪♫♪がフワッとうかんで、鼻歌なんかハミングしたりして。
おススメの読み方を一つ。
最後尾、「異邦人対談」番外篇の中の「癒しと励ましの文学」をまず読んでみる。
両氏の文学にあらわれるスタンスが語られ、その各々の旋律をベースとすると、会話の肉性感upで楽しめるのではないだろうか。
ちなみに、この本は「家庭画報」の連載「異邦人対談」をまとめたもの。
大反響だったけれど、婦人雑誌では男性諸君が手に取りにくいですものね。
婦人雑誌から飛び抜けた大人の会話。
両氏の口車にのせられて、すっかりその気になり、「大人は楽しいのです♪」とニンマリし合いましょうか(笑)。
読書人:岡村 亜矢子
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