清水優美の『Buona giornata!』vol.12 「 ‘ミモザの日’ とイタリア男の実力」

Buongiorno! 


3月初めの一時帰国を終え、無事にミラノに戻ってきました。

過ごしやすい日が続き、ようやく春ですね。

上京して以来、この季節は東京でお花見するのを楽しみにしていましたが、皆さんはもうお花見の予定はたてられましたか?


皆さんもお察しの通り(笑)、完全に「花より団子」な私ですが、一時帰国中に初めてお茶席にお邪魔する機会がありました!! 

(久しぶりの正座!笑)


このお茶席にお招きくださった加藤さん(写真右)は、私が桑名でコンサートをする際にはいつも足を運んでくださり、温かいお言葉で応援してくださいます。(ありがとうございます!)

留学してから、日本の文化や歴史について改めて勉強したり、調べ直すことも多くありましたので、今回こうして実際に「体験」させていただけて本当に嬉しかったです。 

(次回は是非私もお着物を着て伺いたいものです…!)


留学すると、自分の国について自ずと改めて考えることが多くなると聞いていましたが、本当にそう思います。

また、こちらにいると、国ごとの文化の違いやそれについての自分の意見を問われることも多いので、「想いを言葉にすることの大切さ」にも気づかされます。


イタリア語でそれらをうまく伝えるにはまだまだ修行が必要ですが(>_<)、いつか日本の文化についてスラスラとイタリア語で語れるようになりたいです。


さて、イタリアでもながーーーーい冬が終わり、春が近づいて来ました! 

(桜の木だと思い込んで撮影していたアーモンドの木!笑)


(近所の公園にて)


(華やかな広場) 


 中でも、待ちわびた春の訪れを告げてくれるのは、何といっても「ミモザの花」! 

(鮮やかな黄色が美しいミモザ @Sergio Vitale)


そして、毎年3月8日「ミモザの日」なんです。(正式名は「Festa della donna フェスタ・デッラ・ドンナ(女性の日)」)

まだ寒さも残る3月の初旬、この黄色い可憐な花が街中を彩れば、空気はもう春の香りに包まれるそう。

この日は、男性が日頃の感謝を込めて、母親や奥さん、会社の同僚などにミモザを贈るんですね。 

(見ているだけで気分が明るくなるミモザ @Sergio Vitale)


実は私、留学前からこの日を楽しみにしていたんです。

というのも、日本にいた2018年に「ミモザの日」というイベントで『ナイトオペラライブ』を企画・制作・演奏させていただいたのですね。

(ミモザ色のドレスで!  今年は「MIMOZA FESTA2019」として開催のようです)


それで、本場イタリアではどんな日なんだろう…!!と。

ところが、

 ガガガガーン!!

一時帰国と重なってしまいました(ショック!でも、、、帰国の喜びは圧勝でした笑)


そんな私に、友人のSergioさんが素敵な写真を撮っておいてくださって!感激!ありがとうございます( T_T)\(^ー^ )


(イタリアの有名なチョコレートBaciもミモザ仕様に)


そんな優しいSergioさんともお話したのですが、イタリアでは今はこうして女性に感謝をこめてミモザを贈る素敵な日として定着したけれど、その背景には長いストーリーがあるのですよね。


皆さんもご存知かと思いますが、3月8日は国連が定めた「国際女性デー」。 

https://www.un.org/en/events/womensday/index.shtml


女性の社会的な在り様は、ほんの1世紀前には今とは全く異なっていたのですよね。

そして、先の国際女性デーの説明末尾にあるように、世界各国で現在の様相も異なります。

イタリアでは「女性の日・ミモザの日」として当たり前となり、日本では、、、まだそんな感じはないですものね。この違いはどこから生まれるのだろう?なんて、ちょっと考えちゃいました。


  (サフランで色付けされたレモンクリームのケーキ!スイーツもミモザ!)


他にも何人かの友人にミモザの日を話題にしてみたところ、私が思っていたよりもずっとプライベート感が強く、“身近な人を大切に想う日” のようです。

お祭り騒ぎよりもシックでふさわしい感じがして好ましく思いました。

  ( “Felice(フェリーチェ)” は “Happy” )


いろんな意味でチャーミングな花・ミモザは、2月の末にはまだお花屋さんにありませんでした。

 「ミモザはいつ頃入荷しますか?」とたずねると、「後2、3日すれば入ってくると思うわ、もう少し待っててね!」とにっこりウインク。お花屋さんもウキウキなのでしょうね! 


(ここに黄色が溢れるんですね!待ち遠しーい )


ミモザは戻ってからの楽しみ♬にして、日本でもイタリアのような「ミモザの日(感謝やお花を贈る)」があればいいのになと思っているのですが、まだ馴染みがないですよね。


なんて思っていたら、とっても大規模で力のこもったサイトを見つけました。

 「HAPPY WOMAN FESTA」です。


 “女性のエンパワーメント推進と社会活性化を目的に、国連が制定している毎年3/8の「国際女性デー」を新たな日本の文化行事として定着させるべく「HAPPY WOMAN FESTA」を開催。2025年までに47都道府県、同時開催を目指します。(HPより引用)” 

とありました。

https://womaninnovation.org/より 

「HAPPY WOMAN」という取組の一つのプロジェクトで、「国際女性デー」としてのイベントなんですね!(日本の新たな文化事業!すごいですね!)


このシンボルカラーは「HAPPY YELLOW」。 

https://happywoman.online/happyyellow/より


イタリアと同じミモザカラーなんですね!

(季節が逆の南半球はミモザより銀杏だったりして・・・。熱帯地方とかはどんなカラーを欲するのかな・・・? ちなみに、ロシアはチューリップだそうです。)

(深掘りしていたら、、、ミモザはオーストラリア原産でした!オーストラリアでは「ワルト」と呼ばれ、その一種「ゴールデンワルト(黄色のミモザ)」が国花なんです。やはり“秋”を告げる花とされていて、9/1は「ワルトの日」なんですって!) 


(日本で)街を歩いていたら、私も「ミモザ」発見!!

(銀座の三越前にて)


(ライオンの花冠がキュート♡)


三越屋上のお地蔵様もHAPPY YELLOWの装いになるんですって! 

https://happywoman.online/event/hwf/hwf2019/ginzajizo/より

(なんてふくよかなお顔でしょう。黄色のお花を手向けてお祈りしたいです)


日常生活でお花を贈り合う文化が少ない日本ですから、いつかイタリアのように定着したら素敵ですよね!


さて、ミラノに戻ってきたら、学校のお庭に立派なミモザがありました!

ミモザってこんなに大きな木なんですよ。

 (眺めながら練習したらうまく歌えそう。笑)


そして、イタリアらしいエピソードにも出会いました!

先日、イタリア語のレッスンで先生のお宅に伺ったときのこと。


もちろん(というように)、フィアンセからのミモザの花が飾ってあり、先生のお誕生日が近かったこともあって他にもたくさんのお花がありました。

(ミモザの花言葉は、「感謝」「思いやり」「秘密の愛」「エレガンス」「堅実」「豊かな感受性」「神秘」)


ただ、先生のお家は日当たりが良すぎるのか笑、お花が枯れかけてしまっていたんですね。

「あ~枯れてしまったわね~」なんて先生と話しながら、レッスン開始。

いつも通りみっちり教えていただき、「Arrivederci!Ci vediamo!」と言って帰ろうとドアを開けたら…

なんと!!

玄関の前に綺麗な花束が置かれていたのです!!


最初はびっくりして二人してカタマリましたが、先生がみるみる幸せそうな顔になり、

「ああきっと彼だわ!!週末に家に来た時、花が枯れかけてたから見かねて買って来てくれたんだわ!」と仰いました。

そして、「Yumiと私がレッスンしていたから、何も言わずに帰っていったのね、彼はよくこういうことをしてくれるのよ♥」と(*^_^*)


粋なサプライズに先生はとても嬉しそうでしたが、私の方も大興奮!!

さすがイタリア男(*゚∀゚*) 

(さりげなく(しかも大胆に)花束を置き去るなんて!)

(いや、きっと先生に一目でも会ってハグしたかったに違いないよね、、、(私何だかタイミング悪くてごめんなさーい!笑))

(それにしても先生愛されてるなあ(≧∇≦))

 と私にまで幸せと感激が押し寄せてきました♬ 


男性の方、ぜひ何気ない日に女性にお花をプレゼントしてみてください!

予想外のプレゼントは何倍も嬉しいのが乙女心です♥笑


今回の「ミモザの日」はいかがでしたか?

ミモザのイエローカラーとともに春を感じていただけたら嬉しいです。

ではまた書きます!Ciao! 

<つづく>


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☝今日のイタリア語☝

驚いた時に使えそうなフレーズ


Oh mio dio!(オー・ミオ・ディーオ!) 「なんてこと!(英語のOh my godですね)」

Mamma mia!(マンマ・ミーア!) 「なんてこと!(有名なミュージカル映画のタイトルにもなっています)」

Incredibile!(インクレディービレ!) 「信じられない!(英語のIncredibleとそっくり)」

Che sorpresa!(ケ・ソルプレーザ!):「びっくりだよ!(Sorpresaは英語のSurpriseに当たる言葉なので、今回のシュチュエーションにぴったり)」


イタリア語には、英語と似た単語が多いので、イメージしやすいかもしれません。

また、日本にはお店の名前や商品名にイタリア語が溢れているので、ぜひ探してみてください!

例えば、

Oggi (オッジ):女性雑誌、意味「今日

Veloce (ヴェローチェ):喫茶店、意味「速い

Parco (パルコ):デパート、意味「公園」

Bel mare(ベル マーレ):カフェ、意味「美しい海

*Jリーグのチーム名の方は「Bellmare」でラテン語の造語だそうです(意味は同じ!)

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