平成31年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)に桑高が内定!

平成31年3月28日、文部科学省より「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の指定校内定について報道発表があり、母校桑名高校が選出されました!

文部科学省報道発表はコチラ

OBの方々より応援メッセージも頂いておりますので、あわせてお届けいたします。

(この機会を活かす貴重なアドバイス・メッセージです。桑高の皆さんに是非とも読んでいただきたいです)


文部科学省は、日本が将来にわたり科学技術分野で世界を牽引するためには、イノベーションの創出を担う科学技術関係人材の育成を中等教育段階から体系的に実施することを不可欠とし、先進的な理数教育を実施している高等学校等を「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定し、支援を行なっています。

SSHでは、学習指導要領の枠を超え、理数を重視した教育課程を編成や、主体的・協働的な学習(いわゆるアクティブ・ラーニング)を重視した授業、さらに研究者の講義による興味関心の喚起や、フィールドワーク等による自主研究の取組が積極的に進められるのみならず、これらの活動は高校・大学連携や企業連携により高度に実施されることが求められます。

(文部科学省作成資料より)


このたび、桑名高校は、平成31年度の開発型(新規性のあるカリキュラム等の研究開発を行うもの)のSSH指定校として内定しました。

この支援は平成31年~35年の5年間にわたり続けられます。

桑名高校の研究開発課題は、

「地球の未来への先駆者となる科学技術人材を創出する「桑高SGPプログラム」の開発」

 *SGPSolution for Global Problems

<桑名高校より頂いたSSH説明資料(PDF)>

 *国連SDGsについてはコチラ https://www.un.org/sustainabledevelopment/


SSHはこれまでに全国で261校しか指定されていません。

県内ではこれまでに、津西高等学校、四日市高等学校、津高等学校、伊勢高等学校、松坂高等学校、上野高校が指定されています。

桑名高校の飛躍に期待しましょう!

そして、

OBOGの皆さま!後輩へのご支援・お導きをいただき、背中を押してあげてください!

ぜひともよろしくお願い申し上げます!



【応援メッセージ】 

*五十音順


浅野武夫 氏(1982年卒)

国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 国際事業部国際連携研究課 課長

大阪大学大学院 医学系研究科 産学連携クロスイノベーション・イニチアチブ 特任准教授

順天堂大学 革新的医療技術開発研究センター 客員教授 


母校のSSH内定を本当に誇らしく思います。
そしてここまで牽引してこられた諸先生方のご努力に敬服いたします。
本当におめでとうございます。


さて桑名高校の後輩諸君、SSHは次世代を担う人材を育成する事業です。
全国の優秀な高校しか選ばれない名誉ある制度であり、そこが学び舎であることに誇りも持ってください。
SSHの活動が紹介されているHPをご覧になればわかりますが、まるで学会の総会のような成果発表会が行われています。
自分が取り組んだ成果を広く発表する、更には色々な人から意見を貰い、これまでの自分で導いた結論を確たるものにすることは、どのような学問領域であっても、非常に重要なことですし、知的欲求が満たされる快感を体感できるでしょう。
その雰囲気を高校で体感することは、極めて貴重です。

高校までの学問は解答があります。しかし、大学での学びの結論には一義的でないものもあります。
また解を導く方法論も多様です。
そう・・・、受験勉強の後に開ける学びの世界は、これまでとはきっと違います。


「なぜ勉強するのか?なぜ勉強が必要なのか?」とあなたが迷っているのなら、その問いの答えをSSHの活動が出してくれるかもしれません。
或いは、自分の専攻を決定する手助けになるかもしれません。
あなたの将来に、SSHである桑名高校での学生生活が意義のあるものであることを祈っています。


さて、追伸ですが文系専攻の自分はSSHなんて関係無いと思っていませんか?
それは大きな間違いです。
大学の専門に人文科学や社会科学を志向しても、自然科学を志向しても、事象の説明には論理展開がきちんとしていないとダメだという点は同じです。
そう、題材がなんであれ、「小論文は起承転結で纏めろ」と習いましたよね。
ロジカルに物を考える重要性は全ての学問領域で共通です。
文系の自分は関係無いと思わず、SSHで得られる体験を大事にしてください。
さらに、最近は「inter-disciplinary」が重要とされてきています。
和訳では「学際的」と言われますが、人文科学と自然科学の融合、或いは社会科学と自然科学の融合から、新たな解釈を導くといったものです。
例えばですが私の専門の医学の領域では、哲学や倫理学を医療の領域に拡張し、医療倫理という学問体系があります。
そこでは患者さんの人権を守るためにはとか、新薬を開発するための患者さんの関わり方とかが研究の対象になっています。
もう、文系・理系を区別する時代は終焉を迎えているのかも知れません。


皆さん、是非SSHでの高校生活を満喫してください。 



小川博之 氏(1987年卒)

宇宙航空研究開発機構(JAXA) 宇宙科学研究所 教授 


桑名高校の皆様

この度、母校である桑名高校が文部科学省によりスーパーサイエンスハイスクールの指定校に内定されたとのこと、心より嬉しく思います。

ここに至るまでの諸先生方の大変なご努力に敬意を表します。

本当におめでとうございます。


自分自身のことを振り返ってみますと、高校生の時期は大学受験に向けて試験問題を解くことが中心となり、学校で学ぶ内容を無味乾燥に感じていました(先生方、申し訳ありません!)。

文系が苦手だし試験もよくないから理系だとか、大学で好きなことが勉強できるのだから好きでない科目も頑張ろうといった考えもありました。

今考えると大変もったいないことでした。

後に大いに実感したことですが、どの教科もその背景や意味付けを知るととても面白いものなのです。


宇宙科学の道に進んだ僕も、実は高校入学したての頃は数学ができなくて嫌いになりそうだったのです。

何とかしたいと思い本屋で手に取ったのが数学の入門書でした。読んでみると大変面白く、数学が俄然好きになりました。

科学(サイエンス)についても同じで、それからはその科目が嫌いになりそうになると入門書を購入して面白さを学んできました。


この度スーパーサイエンスハイスクールの指定校になるということで、理数系の科目の面白さや奥深さを高校生の皆さんに知っていただく機会が増えると思います。

これにより「“今 ”苦手だから」だとか「“今”成績が悪いから」といった理由で理数系が嫌いになる人が一人でも少なく/好きになる人が一人でも多くなったらいいなと思います。

また、サイエンスやテクノロジーについて世の中には面白くてワクワクすることがいっぱいあるということを少しでもわかっていただけると嬉しく思います。


そのうえで、一人一人が地球規模の課題について科学的に正しく考え行動できるような人物になること、また皆さんの中から将来の科学技術の発展を担う人材がたくさん出てくることを期待します。



 中村直人 氏(1979年卒)

千葉工業大学 情報科学部 教授 博士(工学)


桑名高校の提案がSSHに選定されたとうかがい、卒業生としてとても嬉しく思っています。
採択にはこれまでの実績など諸先生方の日頃の教育への努力や申請に関わられた方々の多大なるご尽力があってのことと心より敬意を表し、お喜び申し上げます。


私は、理工系大学の教授をしておりSSHについては日頃よりすばらしい成果が出されていると聞き、そのような科学技術に興味を持ち、積極的に取り組む高校生諸君が大学に進学されてくることを楽しみにしています。

そして今回そのような高校生に我が母校の後輩がいるかもしれないと思うとドキドキワクワクしてきます。後輩諸君がんばってください。


さて、今回の採択で私が驚いたことについて述べさせていただきます。

テーマの「地球の未来の先駆者となる科学技術人材を創出する桑高SGPプログラム」という題名です。
SSHって、どうやったら卵が立つかのような自由研究の発展したものでしょくらいに思っていた私に衝撃でした。
我々科学技術の研究者にとって、自分の興味関心だけで研究内容を決めるのではなく、その研究を行うことが社会にどう貢献できるのかという観点が今や重要なポイントです。

今地球規模で考えなければならない多くの地球全体のグローバルな課題(貧困や飢餓、健康や教育、安全な水、エネルギー、労働、気候変動、海、陸、平和など)に対して科学技術がどう解決に役立つのかという視点です。

それにズバリと切り込んだテーマを設定されたということに桑高の凄さを感じました。
おそらく普段から高校生諸君が広く世界のことに対して興味関心を持つような機会があるのでしょうね。
具体的に高校生たちがどんな研究内容を計画するのか楽しみでなりません。

ちなみに私に在職している大学の建学の精神は「世界文化に技術で貢献する」です。
負けられない気持ちです。


 最後にひとつ。“科学をする心” とよく言われていますね。
すごい!なぜ?などの興味、何かを分かった時の喜びなどを持つことですが、私はそれらの気持ちを共有することが一番大切だと思っています。

同級生と先生と、さらには同窓生と他校の生徒と科学を通してともに学び、競い合い、感動しあえる科学者が育つことを期待しています。 



服部光治 氏(1987年卒)

名古屋市立大学大学院薬学研究科 病態生化学分野 教授


SSHに採択されたということでおめでとうございます。

私は桑名高校で多様な価値観を学んだと思っています。

将来の世界や日本ではどのようなことが問題となるかわかりません。

一見良く見える短絡的な解決法が、長期的にはもっと深刻な問題を引き起こすこともあります。

桑名高校の皆さんが広い視野をもって自ら学び、世界に貢献する人材になることを期待しています。


*服部教授の2019.3.18桑高特別授業『「世界を変える研究」を求めての旅』の模様はコチラ



星野真弘 氏(1977年卒)

東京大学大学院理学系研究科 教授

桑名高校が数理教育の強化校SSHに指定されたことを知りました。おめでとうございます。

私は高校で物理、化学、生物、地学のすべての理科の科目を学びましたが、どの授業もユニークな先生方に教えていただいたのを思い出します。

当時は屋上にプラネタリウムがあって地学の時間は時々星座の話をしてもらったことを記憶しています。

また物理の授業で力学を教わったときは、高校レベルでもこんな複雑な質点の運動がかくもシンプルに記述できるのなら、大学に入るともっと凄いことが出来そうだとわくわくしたこともありました。

計算数学の授業では、電卓でのプログラミング演習もありました。

SSH校になったと聞いて、そんな昭和の昔の高校時代を思い出しています。


皆さん、SSH校の指定を受けて、このチャンスを活かして扉を開けるかどうかは君たち次第です。

きっと新しい世界が広がります。卒業生も応援します。桑高生頑張れ!




山口茂弘 氏(1987年卒)

名古屋大学大学院理学研究科・トランスフォーマティブ生命分子研究所 教授 


SSHへのご採択、おめでとうございます。

我が母校がそのような活動に選ばれたのは誇らしい限りです。

SSHのようなアクテビティの素晴らしさは、たくさんの「opportunity」を与えてくれることにあるかと思います。


多くの企画、取り組みがプログラムではなされると思いますが、それらを通して、未知のことに主体的に取り組んでみるopportunity」、将来を通してチャレンジしたい夢に具体性を与えてくれるopportunity」、そして何よりも、素敵な研究者や技術者に出会うopportunity」を得られるのではないないでしょうか。

どれを取っても、みなさんの将来を決めるきっかけになり得るものです。


僕自身は、これまで「機能分子を創り出す化学」の研究に没頭してきましたが、エレクトロニクスやライフサイエンス、医療といった研究者たちと交わり発展させることで、ワクワクはますます大きくなり、日々学生さんたちとともに研究を楽しんでいます。

ぜひ皆さんも、SSHがくれる「opportunity」をうまく活かし、具体性のある夢を見つけてくれればと思います。

目一杯楽しんでください!ワクワクが原点です。 



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