Buongiorno!清水優美です。
大変ご無沙汰してしまいましたが、皆様いかがお過ごしですか?
前回の投稿は春だったので、季節が2つも変わってしまいました(^_^;)
暑かった夏が終わったかと思えば、最近は朝晩が冷えてきましたね!
いよいよ今週末は、桑名高校同窓会東京支部「東京同窓会」!
ミラノから日本に帰国して準備万端です。
幹事の方からお声がけいただき、同窓会の中で演奏させていただけることになりました。ありがとうございますm(__)m
コンサートの中では、イタリア留学の話などをしながら、オペラや日本の曲も歌わせていただきたいと思っています。
ピアニストは、テレビやコンサートでも引っ張りだこの追川礼章さんです。
皆様、どうぞ楽しみにしていてください♪
(素敵なチラシありがとうございます!)
さて、近況はというと、、、当初1年の予定だった留学の予定を変更して、あと2年ほど留学を続けることにしました!!
将来的には、日本でも活動していきたいと思っているのでかなり迷ったのですが、イタリアに一年住んでみて色々と考え、新しい学校の受験に挑戦してみることにしました。
春からバタバタと準備を進め、夏そして秋にも受験をし、無事に「ミラノ市立音楽院」と「ミラノ大学」にも合格することができました\(^o^)/
(合格発表後、ミラノのドゥオモ近くで)
ミラノ市立音楽院では「声楽」の勉強を、そして、ミラノ大学では、以前から興味のあった「コンサートのプロデュース」について学びます。同じ「音楽」という大きなくくりではありますが、演奏以外のことにも挑戦できることになりとても楽しみです!!
ミラノの街は、ドイツやフランス、オーストリアなど他のヨーロッパの国と行き来がしやすいことや、アートやファッションなどのイベントが沢山あり、海外からも多くの人が集まる国際的な街だということがこの一年でわかったので、人との出会いも大切にしていきたいです。
(前回に予告していた”ミラノデザインウィーク”については次回書きますね!)
また、今年の夏は日本には帰らず「ヨーロッパ各地の音楽祭巡り」をすることに決めて、ヨーロッパ各地の野外コンサートや音楽イベントに行ってきました。
ヨーロッパでは、夏に音楽祭が多く開催され、街中が音楽に溢れます。特にイタリアの真夏は21時半ごろまでうっすら明るいので、コンサートが始まる時間も遅く(大体20時~21時くらい)、夕食を食べてからゆっくりコンサートに行くことができ、とてもお得な気分になりました。
(初めて野外でのオペラ鑑賞)
全部で6つほど音楽祭に行ったのですが、オペラを4つとコンサートを5つ観ることができました。
今回は、その中でも特に印象的だった音楽祭をピックアップしてご紹介したいと思います。
①アレーナ野外音楽祭(イタリア・ヴェローナ)
まずは、イタリアの夏の音楽祭と言ったら「アレーナ」。
(7月の中旬、夜21時ごろの開演でした)
ミラノから特急電車で1時間半ほどのヴェローナのアレーナ(古代ローマ時代の円形闘技場)で、7月から約2ヶ月ほど開催されます。
屋根がなく、雨が降ったら中止とのことだったので、ドキドキしながら予約しましたが(特にオーケストラの楽器は高価なので、演奏者の方がドキドキ!?)当日は無事晴天となりました。
(アレーナの半分はステージ、半分は客席)
私が観た演目は、ビゼー作曲のフランス語オペラ「カルメン」でしたが、英語の字幕もありましたので、観光客やオペラに馴染みがない方々にもストーリーを理解しやすかったようで、所々で観客のリアクションもあり、興味深かったです。
(大きいステージを生かした演出)
カルメンのオペラには、前奏曲を始め、名曲が散りばめられているのですが、主役のカルメンが歌う 「ハバネラ」 は特におすすめです。
メゾソプラノの歌手が、相手役のホセに向かって ”恋は野生の鳥のように気まぐれで、自分でコントロールできるものではない” と歌っています。
この曲は、別名「恋は野の鳥」とも呼ばれます。
独特のリズムと、気まぐれな恋心を表現している半音ずつ下降するメロディーが魅力的です。
Carmen - Habanera - Arena di Verona 2019
ちょうど今年の音楽祭の映像を見つけたのでどうぞ!
メゾソプラノはソプラノよりも低い女性の声種ですが、ソプラノとはまた違ったセクシーな歌声ですね。
②ザルツブルク音楽祭(オーストリア・ザルツブルク)
続いては、クラシック音楽界で最も有名な作曲家といっても過言ではない、モーツァルトが生まれた街ザルツブルクで毎年行われる「ザルツブルク音楽祭」。
世界中からたくさんの人が集まるこのフェスティバルは、オーガナイズもしっかりしていて、とても勉強になりました。
ちょうど大学の後輩が合唱団として公演に出演していたので、リハーサルも見学させてもらえて、貴重な経験になりました。
(サウンド・オブ・ミュージックのシーンにも使用されたザルツブルク祝祭大劇場にて)
オペラには舞台やミュージカルと同じく必ず「演出家」がおり、物語のイメージを構想し、ステージを作っていきます。
イタリアでは、どちらかというとオペラの時代に沿った「古典的な演出」を多く観たのですが、このザルツブルク音楽祭で観たのは「現代演出」で、衣装や各シーンに使われる大道具、その中の小道具なども全て今の時代に置き換えられて、なんだかすごく現実味がありました。
(終演後のカーテンコール。ラストシーンはガソリンスタンドのセットが!)
また、ストーリーの中の回想のシーンは事前に短編映画のように撮影し、それをオーケストラの演奏に合わせてスクリーンに映したりと、観客を飽きさせない工夫もあり、とても興味深かったです。
(ザルツブルクの街が一年で一番盛り上がる季節だそう)
そして、ザルツブルクは映画「サウンド・オブ・ミュージック」の撮影地でもあり、空き時間には様々なシーンで使われたスポットを回ったりと、とても充実した滞在でした。
( “もうすぐ17歳” のシーン♪)
③BBCプロムス(イギリス・ロンドン)
最後は、イギリスのロンドンで開催される「BBCプロムス」。
ロンドンで有名なウェストミンスター寺院が位置する地区にある、ロイヤル・アルバート・ホールを中心に100以上のクラシック音楽イベントが行われる音楽祭です。
イギリスの国営放送BBCの主催で、約8週間に及んで開催されるそうです。
日本でも、「BBCプロムスJAPAN」として、先週まで開催されていました。https://www.bbcproms.jp/topics/
(初のロンドンでワクワク)
私は、8月後半に実際にホールでコンサートを聴き、最終夜の「Last Night of the Proms」はテレビで鑑賞したのですが、8000人のキャパシティーのある大きなホールが満席になり、観客も大盛りあがりでした。
伝統のある音楽祭なので根強い地元ファンも多いそうで、アリーナ席の立ち見にはイギリス国旗も沢山見えました。
(とてもエレガントな劇場内)
私が聴いたのは、ヴィクトリア女王生誕200周年を記念した、ヴィクトリア女王の金色に輝くピアノを使ったコンサート。
ちょうどコンサートに行く前に、夏の間だけ公開されているバッキンガム宮殿を見たあとだったので、イギリス王室に実際にあったピアノを実際に見られて、その音を聴けて、鳥肌が立ちました。
(ステージ中央にあるのがヴィクトリア女王のピアノです)
(バッキンガム宮殿の入り口)
(ちゃっかりアフタヌーンティーも楽しみました♬)
どこの音楽祭に行っても共通して感じたことは、「文化や音楽が、土地やそこに住む人々に根付いている」ということでした。
ヨーロッパでも、日本でのクラシック音楽のイメージのように「高尚なもの」というのは少しあるようですが、劇場に出かけていくのに「敷居が高い」と踏みとどまるのではなく、「お洒落をして気分を高めて行く特別な場所」というような感覚を持っているように感じました。
(色あざやかなワンピースが素敵)
これらの夏の出来事から、日本でも「人々が生演奏を聴く機会をたくさん作り、クラシック音楽に触れる機会を増やしたい」という以前からの夢がさらに強くなり、ミラノ大学でのプロデュースの勉強をすることを決めたのでした!
気持ちを新たに今年も頑張りたいと思います!
<つづく>
次vol.15へ
☝今日のイタリア語☝
「Buon viaggio! (ブォン ヴィアッジョ)」良い旅を!
“Buon” は英語でいう ”Good” です。
日本では、フランス語の ”Bon voyage” の方が有名かもしれませんが、ぜひイタリア語も使って見てください(^^)
他にも、
Buon studio!(ブォン ストゥーディオ)勉強頑張って!
Buon lavoro!(ブォン ラヴォーロ)仕事頑張って!
など、便利な ”Buon” です。
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