『(五人連れ) HONらんだむうぉーく♫』-13- 「死に神のレストラン」

死に神のレストラン(アルファポリス)

東 万里央

2019.11.29


ミーハー山崎久しぶりの投稿です。

私はだいたい何冊かを同時に読み進めるんですね。

今読んでるものの中にとっても難解な一冊があって(あくまでも私にとって、であります。これは感想を述べようなどとは全く思えない類で・・・汗)、手を焼いていますが、サクっと一気に読んだコチラ「死に神のレストラン」をご紹介します!


まぁ、構成はよくあるやつです。成仏しきれない魂が、このレストラン(あの世とこの世の境に存在する)で最後の一皿を注文し、この世への未練を晴らすというパターンの短編集。

でも、各短編が良い!

様々な人間関係や気持ちの描き方が秀逸。(情感的には「鴨川食堂」に通ずるかな)


よく似た感じで、漫画「死役所」がありますね。


TOKIOの松岡君主演でドラマ化もされました。


どちらにも共通しているなぁって思ったのは、「死」が割とあっさり描かれていること。

死ぬことに固執してなくて、登場人物たちは「あぁ、私死んじゃったんだ」って受けとめてる。

だけど、未練があるから成仏出来ないんだよね。まさか自分が死んじゃうなんて思っていないから。


一寸先は闇って諺が頭にうかぶ、、、

今の日本人にとって、この「闇」は暗い場所なんだろうけど、昔の日本人がイメージするのは「闇=死」なんじゃないかな。

メメントモリ


人類の来し方では、常に生が死と隣り合わせにあるような時代の方がはるかに長い。

原始的な時代然り、戦い、天災、飢え、、、世界にはまだまだそういう地域があるし、日本でも災害は多発しています。

一方で日常は24時間灯りがともり、今の日本の暮らしに真っ暗闇はあるのか?というほど。


仕事柄毎日のように出産に立ち会っていますが、昔の出産というのは “片足を棺桶に突っ込んでる” って言われたくらいリスクが高かったんですよね。でも今や出産で亡くなる女性は10万人に1人。(でもゼロじゃないのは悲しい)

闇、死、、、メメントモリは現代人からどんどん遠ざかっている思想だと感じますね。


現実的に自分の死を実感できるわけではないけど、死生観というのをあらためて認識しました。

今死んでも悔やまない生き方しなくちゃ…って考えさせてくれた小説です。

小気味よくスラスラ読める上に拡がりもある、私にとってお得な一冊でした! いかがですか (^ -) -☆

ミーハー山崎

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